2015年度 実習生
H27.10.7
鳥大医学部医学科 4年生
和田 拓磨
 ひだまりクリニックの一日はカンファレンスから始まりました。そこではクリニックの医師、看護師が前日訪問した患者さん、その日訪問予定の患者さんの健康状態や食事、排便、投薬などの情報を全員で把握し、患者さんやご家族の気持ちや考え、家庭環境などを共有していました。
 カンファレンスが終わってからは訪問診療のチームに同行させていただきました。患者さんの自宅やグループホームに伺い、問診やバイタルの測定を20分から30分かけて行い、たとえば投薬一つに関しても患者さんやご家族に普段の生活や困っている点などを聞きながら丁寧に種類や量を考えていました。
 できる限り患者さん、ご家族の希望に沿った医療を提供されていて、それぞれの患者さんが痛みや障害はあるものの、その中で幸せそうに老後を過ごされている方が多いように感じました。また先生に対して感謝されている患者さんやご家族が多く、それぞれのニーズに合った医療を提供されていることがよく分かりました。
H27.10.7
鳥大医学部医学科 4年生
古賀 千夏
 ひだまりクリニックは在宅医療を専門に行っているクリニックです。午前も午後も、丸一日を訪問診療にあてる病院があることを今まで寡聞にして存じませんでした。なので目から鱗というか、新しい道が目の前に開かれた気分です。
 訪問診療に同行させて頂いたのですが、軽自動車に看護師さんと先生とともに乗り込み患者さんの待つご自宅に向かいます。車は迷いなく道を進み、え!こんな所を?という様な細い道にもぐいぐい入り込んで到着しました。すぐに診療開始、朗らかに患者さんやご家族と会話しながら看護師・先生の抜群のチームワークでテキパキと診療します。終われば次の家へ、また、緊急の電話があればすぐさまその場に駆けつける。看護師さんと先生の精力的な様子に感服いたしました。
 高齢化が進む今、在宅医療のニーズはいやがうえにも増しています。苦労して外来に通っても待ち時間は長く、先生とは十分に話せないまま診察が終わってしまうことも多々あります。福田院長にどうして在宅医療をしようと思ったのですかと聞いたところ、困っている人達がいるから、とのご返答を頂きました。その答えこそが医療の本質を表しているように思えてなりません。
 私は将来、地域医療に携わりたいと考えています。今回の体験を活かして患者さんに寄り添える医師になれるよう努めていきたいです。お忙しい中お世話になりました。ありがとうございました。
H27.10.14
鳥大医学部医学科 4年生
渡邉 悠
 まず、人手不足で毎日お忙しく働かれている中、実習を受け入れてくださった福田院長先生をはじめとし、お世話になった前田先生や看護師さん、事務員の方に感謝の気持ちを伝えたいです。要領を得ない私たち学生がいることで、いつもの業務より面倒だった場面がいくつもあったと思いますが、熱心に指導に当たってくださったり、いろいろと気を遣っていただいたりして、充実した実習になりました。ありがとうございました。
 いままで講義で何度も“問診が大切”と言われてきましたが、今回訪問診療の診察に同行させていただき、患者さんの食事の量や睡眠の様子、便通などを確認し、適切な指導や薬の処方をされている先生方の姿を拝見し、初めて“本当に問診は大切”と感じることが出来ました。
 前田先生のおっしゃられた「訪問診療ではADLを意識することが大事」という言葉が印象深かったです。これは、食事や睡眠、排泄などで患者さんの身体の健康を管理するという意味だけでなく、自分らしく、自宅や住み慣れた施設ですごし、心の健康を保つためにも大切という意味もあったのかなと、先生の患者さんと家族に寄り添った医療を実践する姿を見ながら考えました。
 私は実習に向かうまで、在宅医療は医療費の負担を軽減させ、持続可能な医療を実践するためにある医療の形としかとらえられていませんでした。しかし、先生方や看護師さんと会ったときの患者さんの安心した顔や、家族の方の患者さんへの優しい顔を見て、通院が難しい方が、自宅や施設で安心して医療を受けられるために必要なシステムだと感じることが出来ました。
 今回学べたことを忘れず、患者さんや家族に温かい心で関わることのできる医療人になりたいと思います。
H27.10.14
鳥大医学部医学科 4年生
齋藤 紗也子
 初めは訪問診療を専門にしているってどうなんだろうと思っていました。それは外来をしないクリニックをそれまで知らなかったので、そんなに需要があるのかな?どんな患者を診るのかな?採算がとれるのかな?と思っていたからです。しかし、ひだまりクリニックでの業務を見ているととても忙しく、訪問診療をさらに家での看取りを希望する患者さんが多いことを知りました。また、開業医の先生とも違い、癌の末期の患者さんや脳血管疾患の患者さんを中心にみているのも特徴的でした。そして、人手が足りなくて、訪問診療を希望する患者さんを断らないといけない状況にもあることも知りました。クリニックの福田医院長の著書もいただき、読ませていただきました。その本には訪問診療が今ほど知られる前から今日にわたる在宅のメソッドが詳しく書かれていて、実際何をするのか、費用はどうなのかなど、知りたいことが詰まっていました。今回の実習と福田医院長の本で訪問診療を理解することができ、将来、どの科の医師になっても在宅を希望した患者さんにきちんと説明できると思います。今後も変化していく訪問診療をきちんと理解し、訪問診療に携われるようにしたいと思います。
H27.10.21
鳥大医学部医学科 4年生
加藤 百音
 今回は一日で、15に近いご家庭への訪問に同行させていただいた。住まい、周囲のインフラ、家族構成等が一つとして重なることが無い中、等しく質の高いケアを行えているのは、やはり患者さん本人の病状のみではなく、そういった周辺の情報も共有できているからこそだと、地域にもっとも根ざしていると感じる体系である訪問診療を拝見した今回、痛感した。
いただいた資料の中で『在宅医療とは在宅で総合病院に入院しているようなもの』というお言葉があった。偶然にも訪問診療が今日(2015年10月21日)からというご家庭にお邪魔させていただいた。その際、家族の意見をまとめ、決定するキーパーソンの方を主とした患者さんのご家族と、ひだまりクリニックの職員の皆様、外部の訪問介護の皆様での話し合いの場にもお邪魔させていただいた。あの話し合いの内容も立ち会う家族もその希望も、どの家庭でも異なるということを考えるとその労力に気が遠くなる。しかし、それをなした際に得られるものは、患者家族も医療者側も大きいのだろう、実際にその場にいる皆さんを見て、そう思った。この機会を与えてくださり、改めてひだまりクリニックの皆様にお礼を申し上げます。
H27.10.21
鳥大医学部医学科 4年生
地阪 光代
 訪問診療では、患者さんはとても穏やかそうに見え、ご家族の方も「笑顔が見られて嬉しい」といたことをお話しされていました。また、訪問時に世間話をしたり、在宅医療での不安やわからないことを気軽に相談している姿をみて、地域に根ざした医療というのはこういうことをいうのではないかと思いました。病院の診察室ではなかなか一人一人の患者と世間話をしている時間はありませんが、そういう会話ができ、また患者の健康状態だけでなく患者を取り巻く家族の様子などにも直に触れることができるのは、訪問診療というスタイルの大きな利点だと思いました。
H27.10.28
鳥大医学部医学科 4年生
周藤 紀之
 今回は在宅医療専門のひだまりクリニックで在宅医療の現場を体感する貴重な経験をさせて頂きました。在宅医療については、詳しくは知らなかったので、どのように医療をおこなうのだろうか、 どのようにコミュニケーションをとるのだろうかなど疑問も多かったのですが、今回の実習や院長先生が執筆された本を読んでみると、これからの高齢化社会で患者中心の医療をするためには在宅医療がいかに必要か分かりました。
 朝はカンファレンスから始まりました。前日の訪問診療や看護の報告と今日診る患者さんの情報共有をしっかりされていて、チーム医療の大切さを学びました。その後実際に訪問診療で患者さんの自宅や施設に行かせてもらいましたが、驚いたのは一人の患者さんにかけている時間です。診察自体は10分から20分くらいなのですが、米子中を移動されていて、すべて含めると一人に30分くらいかけていたのではないかと思います。しかし、これは患者さんから見ると、待ち時間もなく、家で診てもらえるのでとても患者のことを考えた医療だと感じました。
 在宅医療の需要はこれからの超高齢化社会ではさらに増えていくと思います。私も総合診療について勉強し、将来地域に貢献できる医師をめざしたいと思います。お忙しい中、実習をさせていただきありがとうございました。
H27.10.28
鳥大医学部医学科 4年生
相馬 健人
 ひだまりクリニックさんでの実習は、ほかの実習先にはない内容が多くありました。訪問診療というものに対して私が抱いていたイメージと、実際に見せていただいた診療風景は異なったもので大変勉強になりました。どの患者さん、そのご家族も必要な治療ご自身でしっかりと要求しておられて、それに一つ一つ丁寧に応えておられて、患者さんと医療スタッフが協力できていると感じました。また患者さんが主訴としていることと違った症状や疾患があっても、そちらに対しても丁寧な対応をされており、まさに患者さんのすべてを診るという姿勢であると感じました。ひだまりクリニックさんのスタッフの皆様はたいへん丁寧に対応していただきました。ありがとうございました。